about us

私たちについて

ポパイは2021年3月で事業開始から丸15年を迎えました。事業開始に合わせて作った法人の目的と目標は「障がい者が住み慣れた環境で主体的に生活し、社会参加できるよう様々な角度からサポートしていきたいと思います。将来を明るく豊かなものとして捉えられるような支援を目指」すことです。 ほとんどの福祉事業所が掲げる内容ですが、ポイントは「将来を明るく豊かなものとして捉えられる」ところです。その為に、様々な角度からのサポートを掲げましたが、何とか15年をかけて、その目標をひとつひとつ実現してきました。

しかし、障がい者の生活はまだまだ「豊かさ」とは程遠くも感じています。そして「将来を明るく」見通せる社会には未だになっていません。

これまでに積み重ねてきたものはポパイの実績であり、財産ですが、多くの人のサポートがあって実現したものであり、その大部分はスタッフ一人一人の踏ん張りと、ポパイと根気よく付き合ってくださるサポーター(ポパイではご家族のことをこう呼んでいます)によるところが大きくもあります。

踏ん張り、乗り越えるという試練とその経験は、私たちに自信を与え成長を促すものですが、理想としては誰かが踏ん張り、乗り越えなくても、当たり前に障がい者の“その人らしい暮らし”のあることが望ましい社会です。“らしさ=主体性”を支えるために、時に専門性を織り交ぜながら、多くの日常を僅かなサポートで繋いでいくことが理想です。

また、ポパイが福祉サービスを増やすことで様々なリクエストに応えることができるようになる一方で、障がい者の生活の充実や拡張は十分にされていない実感もあります。簡単に言うと、やりたいことがやれない、ということ。生活のベースが整えば整うほど、バリエーションの不足が顕在化するような気がしています。ポパイも事業所の数やスタッフの数に比例してルールが増えてきます。思いつきでどこかへ出掛けてみたり、何かをしてみたりということが殆どできなくなっています。じゃあもう一度ルールを取り払って好きなことしよー! という単純なものではありませんが、そもそもポパイは15年間そんなことをしてきたので、これからの15年は今いるメンバーと顔を合わせ、何したい? やってみる? といった感じの日々をもう一度作っていきたいと思います。

そして、ポパイの活動もこれまで以上に社会に、そして日常にあいまいに溶け込んでいき、交わっていきましょう。

認定NPO法人ポパイ 理事長 山口 未樹
お問い合わせ