2006年の事業開始から今年の3月16日でポパイは丸17年となります。
この17年間を、ご利用者様、ご家族や支援者(サポーター)をはじめ、本当に多くの方に支えていただき感謝いたします。これからも、どんな福祉を実践してくか、日々考え学びながら、一歩づつ進んでいきたいと思います。皆さまにはこれまでと変わらず、多くのサポートと程よい刺激をいただければ幸いです。
さて、「JOY of LIFE」という言葉がありますが、直訳すると「生きる喜び」となります。確か数年前のあいちトリエンナーレでオノヨーコが名古屋テレビ塔にこのメッセージを投影しましたね。
ポパイでは今年一年、この「喜び」を、正確にはその手前の「楽しみ」を、日々の中で見出す活動をしっかりと実践していきたいと思っています。
福祉用語でよく登場する「empowerment」ならぬ「enjoyment」の探求です。ここ数年、enjoyすることの難しさを痛感する毎日でした。当たり前だったはずの暮らしの中でのリアルなenjoyが失われ、バーチャルなenjoyに置き換わっていきました。
自力で工夫してバーチャルな出来事をenjoyできる人はそれでも不自由することはなかったかも知れませんが、様々な体験や人との交流を通じてでしかリアルなenjoyができない人たち(日常生活に多くのサポートが必要で、個人の意思で自由な行動ができない人たち)にとっては、うまく呑み込めないこの状況に少なからずストレスを抱えていったと思います。
enjoymentとは、娯楽(=entertainment)から得られる「楽しみ」とされています。気晴らし程度のものではなく、より具体的な体験から得られるものと言うことです。
empowermentが自立する力を得ることだとすると、enjoymentは「楽しみ」を得ることと言えるかもしれません。JOY(=喜び)よりはもう少し手前の、日常的な娯楽から得られる楽しみです。
ポパイではもう一度、この娯楽性を日常に取り入れていきたいと思います。娯楽を楽しむことで、心の底から湧き上がる喜び(=JOY)に触れる瞬間が訪れ、生活が華やぐものだと考えます。
2023年はみなさんにとってどんな年になるでしょうか?
ポパイでは娯楽の大切さを再評価し、気晴らし以上の楽しみをそれぞれの活動に取り入れていくことをテーマに掲げていきたいと思います。
ぜひ、ご一緒に。